【合気道×旅】チェコ・プラハで合気道セミナーと道場巡りを楽しんできた-13
10月30日、朝起きてシャワーを浴びたとき、ふと気づいたことがありました。
シャワールームにはソープディスペンサーがあるものの、どれも中身が空っぽ。レセプションでシャンプーなどが販売されていた理由がようやく分かりつつも、ちょっとした“商売上手さ”に思わず引いてしまいました。
この日は朝8時にホテル前でBさんと待ち合わせ。ハイキングに連れて行ってもらう予定です。 到着した彼の車には、毛並みが美しい相棒のシベリアンハスキー・Mちゃんがちょこんと座っていました。
フラニツェは自然豊かな町で、少し歩けばすぐ森に囲まれます。ただ、チェコは平坦な土地が多く標高の高い山は少ないため、車で1時間ほどかけて、Bさんお気に入りの山へ向かいました。
広い駐車場には私たちの車だけ。休日は混み合う場所らしく、平日に案内してくれたことに感謝です。
「手袋やマフラー、暖かい服を忘れないでね」
そう言われていたものの、少し傾斜のある山道を登り始めると汗が止まりません。本当に厚手の服が必要なのか疑問に思いながら歩いていると、気づけばTシャツ姿になっていました。
しかし標高が上がるにつれ空気が冷たくなり、ジャケットを羽織ります。
道は次第にガレ場へと変わり、足元に気をつけながら進むと、頂上には大きなヒュッテが迎えてくれました。 山頂からの景色はもちろん最高です。
午後から雨予報でしたが、ポツポツと体に当たる程度。これくらいなら問題ありません。
Bさんのお勧めはヒュッテのスープ。中に入ると暖かさにほっとします。
「Mがいるから僕は外で飲むよ。君たちは中で温まっていいよ」
「いいよ、私たちも外で飲む」
だって、私たちは“ワンチーム”。ここに来られたのも彼らのおかげ、いつだって一緒です。
Bさんがご馳走してくれたのはガーリックスープ。彼はキャベツスープを注文。
「熱いから気をつけてね」
スプーンにたっぷりすくって口に運ぶと、冷えた体にじんわり広がる温かさとガーリックの力強い風味が相まって、なんとも幸せな味わい。私たち好みのスープをご馳走様でした。
持参したクラッカーやサラミも一緒に食べれば、お腹は十分満たされます。
「だめだよ、それは僕の分」
どうやらMちゃんが彼のリュックから見つけたサンドイッチを半分食べてしまったようです。それでも「ちゃんとリュックを閉めていなかった僕が悪い」と、決してMちゃんを責めません。 その寛容さ、私にはまだまだ足りない気がします。
山頂を散歩して下山すると、雨が止み青空が広がりました。
「雨予報だったのに青空まで見せてくれるなんて、自然は両方の景色を楽しませてくれて私たちはラッキーだね」
そう自然への感謝を伝えると、Bさんが「君たちは優しいね」と微笑んでくれて、心がふわっと温かくなる時間でした。
15時に駐車場へ戻ると、ブゥンブゥウンと大きな音を立てた車が近づき、Bさんに修理を依頼してきました。
一度は「直せない」と言ったものの、気になるBさんとマイクは持ち主と一緒に車をチェック。その間、私はMちゃんを撫でながら車で待機。 結局直せなかったものの、地元の人らしく家も近いとのことでその場を離れることにました。
ホテルで少し休んだあと、Bさんは彼女のPさんと戻ってきてくれ、一緒に夕食へ。 彼女はこの町の出身で、歩きながら歴史を教えてくれます。おかげで街の教会の中にも入ることができました。
夕食は、カウンター席にブランコがあり、バイクが空を飛ぶユニークなレストランへ。おいしい料理と楽しい会話で、夜はあっという間に過ぎていきました。
本来なら平日は仕事で忙しいBさん。それなのに私たちのために二日も有休をとってくれ、翌日も近くの森を案内してくれました。
昨日の山より標高が低いため、色づいた葉は地面だけでなく木々にもぎっしり。
晴天の中、ハロウィンカラーに包まれた最高のハロウィンデーです。
この丘の裏側には、世界で最も深い水中洞窟「ヘラニツェ深淵」があります。Mちゃんはここが苦手らしく、普段は階段を降りないそうですが、私たちと一緒だからか、今日はついてきてくれました。
水面上に露出した縦穴は約70m、確認されている水深は450m。しかしまだ底には到達していないとのこと。 数年前には、子どもを殺された女性が政府や警察への不満からここで命を落とすという悲しい出来事もあったそうです。
無人駅を越えた先には公園があり、 「飲んでみて」 と勧められた蛇口の水を飲むと、なんと微炭酸水。
日本と同じように、ペットボトルで水を汲みに来る人もいるそうです。
その後、園内のインフォメーションセンターに立ち寄り、いよいよヘラニツェ深淵の洞窟ツアーへ出発します。
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